ドッグランの駐車場で、後席のドアをそっと開ける。

隣の車にぶつけんように気をつけながら、犬2匹を順番に下ろす。この時間だけは毎回「ああ、スライドドアって便利なんやろな」と思う。

しばらくは今の車に乗ると思うけど、もし乗り換えるならと妄想をしてみる

要件として、毎週ドッグランにも行く。今は後席にドライブシートを敷いて乗せているけど、今後はケージを積む運用もありえる。さらに数年以内に家族が増える可能性もある。

そうなると、車選びが急に「好きな車を選ぶ話」じゃなくなる。


先に結論

  • ロードスター はロマン10割
  • マツダ3 はロマン9割、理性1割
  • CX-5 はロマン7割、理性3割
  • デリカD:5 はロマン5割、理性5割
  • ノア / ヴォクシー は理性10割

この結論に行き着くまでが長い。

ロードスター 出典: mazda.co.jp

ロードスター はさすがに犬2匹生活の候補には入らないけど、自分の中のロマン基準を説明するうえではわかりやすい。そこから少しずつ現実に寄せていくと、マツダ3CX-5デリカD:5ノア / ヴォクシー という並びになる。

なにせ、感情はずっと「でもマツダ3やろ」と言ってくるのに、理性は少しずつスライドドア側へ寄っていくからだ。


いまの前提

cx3 出典: mazda.co.jp

今乗っているのは CX-3

この車、かなり気に入っている。走りもいいし、見た目も好きだし、あのコンパクトさがちょうどいい。街中で扱いやすいし、駐車でも困りにくい。車にハマるきっかけになったのも、 CX-3 がよかったから。

ただ、不満がゼロではない。

一番大きいのは収納の弱さ。犬2匹を乗せて、ちょっとした荷物も積んで、さらに今後ケージまで考え出すと、急に余裕がなくなる。あと毎週ドッグランに行く身としては、後席の普通のドアよりスライドドアの方が便利やろなあという気持ちが、じわじわ強くなってきた。

つまり今の悩みはこうだ。

CX-3 の「ちょうどよさ」は好き。でも次の一台としては、もう少し生活側に振った方がいい気がしている。


マツダ3は、いちばん乗りたい車

マツダ3のフロント 出典: mazda.co.jp

本音を言うと、これが一番好きだ。

見た目でいえば圧勝。低くて流れるような形がきれいで、ちゃんと「乗りたい」と思わせてくる。内装もいいし、走りも評判がいい。今 CX-3 に乗っていてマツダの人馬一体の思想が好きになっているので、その延長で考えるとすごく自然な候補でもある。

たぶん犬がいなかったら、ほぼこれで決めていた。

でも犬がいる。

しかも2匹いる。

ここがつらい。乗り降りのたびにドアの開閉へ気を使うし、後席まわりの余裕もそんなにない。将来ケージを載せるとか、家族が増えるとかまで考え始めると、さすがに「好き」だけで押し切るのが難しくなる。

若いうちにこういう車に乗っておきたい気持ちはある。でも生活条件を全部無視してまで行くかと言われると、そこまでの覚悟はまだない。

マツダ3 は、正解というより未練の塊みたいな候補だと思っている。


CX-5は、まだちゃんとロマンが残っている

cx5 出典: mazda.co.jp

CX-5 を現実枠に入れると、ちょっと違う気がする。

CX-5 は、ロマンをだいぶ残したまま少し理性を足した車、という感じがする。自分の中では ロマン7割、理性3割 くらい。SUVとしての余裕があるので、犬2匹との相性も悪くない。荷物も積みやすいし、見た目もちゃんとかっこいい。マツダらしい走りの気配もまだ残っている。

要するに、CX-3 の延長線上に一番自然に置ける上位互換っぽさがある。

もちろん弱点もある。

スライドドアではないこと。ここは結局残る。ドッグランの駐車場での「ああ、やっぱり横開きか」は消えない。

でも、それを差し引いてもかなり強い。

犬2匹、週1ドッグラン、今後ケージ運用の可能性あり、家族が増えるかもしれない。それでいて、自分のテンションもそこまで下げたくない。そう考えると、CX-5 はかなり強い。

「買ったあとにずっと嫌になる未来」が一番見えにくいのもこれだと思う。だから最適解候補には入る。でも、まだ完全な現実枠ではない。


ノア / ヴォクシーは、正しすぎて困る

公式画像 出典: toyota.jp

正直、便利なのはわかっている。

実家の ステップワゴン にたまに乗るので、ミニバンの良さは理解している。乗り降りしやすい。荷物も積める。人も乗せられる。子どもができても対応しやすい。犬2匹との生活にも相性がいい。

理性だけで選ぶなら、たぶんこのへんが一番強い。

ただ、見た目が刺さらない。

そこがどうしても大きい。便利なのはわかる。正しいのもわかる。でも自分が毎回駐車場で振り返って見たくなるかというと、そこが違う。

ミニバンって、生活を勝ちにいく道具としてはすごく優秀だと思う。でも自分の中ではまだ「そのフェーズまで完全には行ってない」感じがある。

数年以内に家族が増える可能性を考えると、「ほんまにノアヴォクやんけ」と頭を抱える瞬間はある。でも、現時点ではまだ心が追いついていない。

このへん、たぶんわかる人にはめちゃくちゃわかるやつだと思う。


MINIクラブマンは、逃げではなく現実的な抜け道

MINIクラブマン 出典: カーセンサー

正直、 MINIクラブマン を候補に入れているのは、ただのおしゃれ枠ではない。

中古価格がだいぶこなれていて、家族も乗れるし、見た目もいいし、走りも期待できる。ランニングコストは国産より高いとしても、イニシャルコストの安さで全体のバランスが取れているなら、十分成立する気がしている。

いわば「ロマンを完全には捨てたくないけど、予算は現実を見る」ための一台だ。

もちろん万能ではない。広さも使い勝手も中途半端になりやすいし、ミニバンや大きめSUVほどの安心感はない。維持費の読みやすさでも国産には負ける。

それでも候補から消えないのは、ちゃんと気分が上がるからだと思う。

車って、結局そこを無視しきれない。


そこに割って入ってきたのがデリカD:5

公式画像 出典: mitsubishi-motors.co.jp

正直、 途中から「これ、デリカD:5 なんじゃないか」という気持ちも出てきた。

理由は単純で、スライドドア見た目 の両方をある程度満たしてくれるから。

ノア / ヴォクの実用性はわかる。でも見た目に気持ちが乗りきらない。CX-5 はかなり良い。でもスライドドアはない。その間を無理やりつないでくるのが デリカD:5 だ。

しかもあの「ミニバンやけど、ただのミニバンではない」感じがある。生活に寄りすぎず、でもちゃんと生活を助けてくれる。そのバランスはかなり魅力的だと思う。

自分の中では ロマン5割、理性5割 くらい。ここらへんから、いよいよ現実的になってくる。

ただ、ここにもリアルな問題はある。

僕が「スライドドアでSUVっぽいならデリカやなあ」と言ったら、妻は「デリカは顔があかんわ」と言っていた。

そう、車選びは一人で完結しない。

自分の中ではかなり有力でも、隣の人のテンションが上がらないと話が進まない。このへんまで含めて、車選びって面白いし面倒くさい。


結局、何を優先するかの話

整理すると、たぶんこうなる。

  • ロードスター はロマン10割の象徴
  • マツダ3 はロマン9割、理性1割
  • CX-5 はロマン7割、理性3割
  • デリカD:5 はロマン5割、理性5割
  • ノア / ヴォクシー は理性10割

犬2匹と暮らしていると、車選びは単なる趣味じゃなくて生活設計に変わる。しかもそこに「でも運転して楽しい車がいい」「見た目で妥協したくない」が乗ってくるから、ややこしい。

でも、たぶんそれでいい。

車って、正解を選ぶというより、自分が何を捨てられないかを確認する作業に近い。

今のところの最適解は CX-5デリカD:5

ただ、今でも街で マツダ3 を見かけると「やっぱええな」と思う。たぶんこの未練が完全に消えることはない。

わかるわーと思ってくれた人とは、たぶんだいぶ仲良くなれる気がする。


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